Webマガジン

つきだしの巻

掲載日:2018.08.01
Why Do Japanese Restaurants & Bars...?
イラスト_しもむら
Don't be surprised. All customers get an appetizer after seating (similar to a seating charge). It's called "tsukidashi" or "otoshi". And usually costs 200 to 500 yen. Please try it. If you don't like it, you don't have to eat it.
驚かないでください。お客様が着席すると前菜が出されます(座席料金に似ています)。それは「つきだし」または「お通し」と呼ばれています。通常200~500円かかります。試してみてください。あなたがそれを気に入らなければ、食べる必要はありません。


うちの夫はカナダ人。日本に暮らすようになって10年を超えるが、お店に行くといまだに「なんで?」と思うことがあるらしい。日本では当たり前すぎる「つきだし・お通し」も、外国人の彼には納得できないもののひとつ。これがサービスなら「ありがとう」となるところ、お会計ではじめて頼んでもいないものがプラスされていることを知るというびっくり、、、そしてがっかり感。チップの習慣に慣れた欧米人にとっては「サービスは受けた側が感謝の気持ちで払うもの」であって、店側が勝手にサービスして請求するというのは、なんとなくしっくりこないようなのだ。さらには、安全性のために現金を必要以上に持ち歩かない感覚が身についた彼ら。たとえ数百円といえど「足りない」になりかねない、と。

日本人にとっては馴染み深い一品も、欧米人には苦手なものも多い。食習慣のない海藻(ひじき煮とか)やビネガー感が異なる米酢の風味とか。抵抗感を覚えつつ「食べないと悪いかなぁって」。

ええっ、そんなプレッシャーが?!

これ、ほんのちょっと工夫することで外国人客が魅力に感じるサービスにつながりはしませんかね?
「This is a service charge」と示すだけでもトラブルを避けることはできるし、苦手を見越して何種類かからお通しが選べれば日本人だってうれしい。
SNSでお客がお客を呼ぶ時代。「安心して食事できる店」と世界に発信してもらうきっかけにつながるかも、ですよ。
(©しもむらよしこ)


フリーペーパーかわら版『ぷらっと西川』も発行中。西川エリア内の飲食店や池田促成青果店頭で手に入ります。是非、ご覧ください。